紅茶色の媚薬を飲まされて

「カバリさま、どうしてそんなに苦しそうなの……?」

「君が、ネルが……男なら誰でもいいようなことを言うからだ」

「どうしてそれが、苦しいの?」

「君が、他の男に取られるのが嫌なんだよ…!」

「じゃあ、カバリ様のものならいい?」

「は……」

「私、他の人がいいなんて言ってないです。
他の誰でもなく、カバリ様のものがいい」

「……媚薬を飲んでるから、自分が何を言ってるか分かってないんだろう」

「じゃあ、それでもいい。媚薬が抜けたら……信じて」

そうして、ぎゅっと抱きついた。

「だから、媚薬が抜けるの、手伝ってくださいね」

熱い身体を、貴方で、鎮めて。

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