セカンド・ファミリー(新バージョン)

イチゴミルクの飴だった。

「ありがとうございます。これ……」

「さっき父さんから貰ったやつ。
よく持ち歩いているから欲しいと言ったらくれた」

アハハッと笑顔を見せてくれた。

私は、この人の笑顔が好き。
こっちも明るい気持ちにしてくれるから

飴を舐めながら居ると

「あ、そうだ。母さんが言い忘れていたみたいだが
24日には、500円までのプレゼントを
用意しておけよ?
ウチは、毎年。ゲームで買った奴から
プレゼントを選べるようになっているから」

和也さんがそう言ってきた。

「そうなんですか?」

「あぁ、家族パーティーの楽しみの1つ。
ちなみにサンタさんのプレゼントは、また別だけど
欲しいのがあったら早めに母さんに言っておけ。
もしかしたら、貰えるかも知れないぞ?
サンタさんから……じゃあ、おやすみ」

そう言うと頭をポンポンと撫でると
タバコを灰皿ケースに片付けると行ってしまった。

500円のプレゼントか……。

和也さんから撫でられた頭を触りながら
私は、黙って和也さんの部屋を眺めていた。

< 113 / 131 >

この作品をシェア

pagetop