セカンド・ファミリー(新バージョン)
私は、言われるがまま2人が乗って来た
車に乗り込んだ。
なかなかの高級車だ。
旦那さんの運転で走っていると
「そうそう。家に暮らすなら我が家のルールを
言っておかないとね。
春花ちゃん。俺らには、子供が2人居てね。
でも2人共、血の繋がりがないんだ」
「えっ……?血の繋がりがない……?」
どう言う意味!?
「フフッ……養子よ。
2人共、私達の養子として引き取り
一緒に暮らしているの。
いい子達だから、きっとすぐに仲良くなれるわ」
「そこで我が家のルールなんだけど
我が家では、家族として接すること
俺達のことを“お母さん”と“お父さん”と呼ぶこと。
俺達も君のことを娘として“春花”として接するから
以上。それが我が家のルールだ!」
旦那さんがそう言ってきた。
家族として過ごす。
娘と両親として過ごせってこと?
「……分かりました」
そのように接する事が出来るだろうか?
本物の家族すら知らない私が偽者の家族に対して
何だか不安になってきた。