セカンド・ファミリー(新バージョン)
「あ、俺は、成瀬和也《なるせ かずなり》。
年上だから”義兄“になるな。
”和兄“とでも呼んでくれ。じゃあ、行ってきます」
それだけ言うと
リビングから出て行ってしまった。
色々あり過ぎて頭の中がいっぱいになっている。
あの人が……お義兄さんになるの?
「行ってらっしゃい。
気をつけて行くのよ~」
奥さんは、和也さんを見送りに行ってしまう。
すると旦那さんが
「さて俺達は、2階に行こう。
春花の部屋を案内しないといけないからね」
ニコッと私に微笑みかけてくれた。
ドキッと心臓が高鳴る。
私の部屋……?
「は、はい。」
それを聞いて本当に住むことになったんだと思った。
変な気分だ。