星の雨〜闇夜こそ輝く星〜

兄の存在

綺麗な光が強く見える。


優しく頭を撫でる手。



誰かの泣いてる声。


この声は、美穂かな?


泣き虫だもんね。


目が覚めて周りを見る。


強い光は、あぁ太陽か。


そして頭を撫でる神楽が目を見開いた。


「星!!!良かった!」


そう言って私を抱きしめる。


うっ!苦しい


「神楽。わかったから苦しい」


「あぁ悪い。」


「俺、父さん呼んでくる。」


春のお父さん?


私の疑問にきずいた神楽が春の病院でたまたま春のお父さんが治療してくれたと聞いた。


その時透さん春のお父さんの慎吾さんが入ってきたんだけどなんで?!



なんで透さんが?


「星ちゃん。疲労とストレスと栄養不足だね。貧血もあるし点滴したら誰かの家に止めてもらいなさい。これは、先生命令だ。いいね?」


慎吾さんにそう言われて渋々神楽の家に泊まることに。



はぁダメだな。全く。どうしてこういうふうに失敗しちゃうんだろう。


「星ちゃん。そしてみんなも。今日は、全員私の家に泊まりなさい。」


あたりを見まわすと美穂が号泣していて、春に抱きしめられながら秋も泣いていた。


私の手には、神楽の手がしっかり繋がれていて、


美穂の背中を撫でながら、私を見てる啓。


なんか申し訳ない。

みんなに相談した方がいいということは、わかっているのに。

情けないな


そうしてみんなで帰宅。


あ!バイト先に電話しなきゃ。



今日は、出れないや。


「ちょっとごめん。」


そう言ってリビングを出て電話。


「急にすみません。体調崩してしまい。はい。はい。すみません。ありがとうございます」



そう言って電話を切ってみんなのいる部屋に戻る。



それぞれ1回家に帰って荷物を取ってリビングに集まっていた。



「星ちゃん。少し大人の話をするよ。」


話を切り出したのは、透さんだった。


「はい。」


何されるんだろう?お金のこと?


「あの、お金ならなんとか払えるようにしますのでもう少し」


なんか借金した貧乏人みたいな口ぶりだな。まぁそうなんだけどね。


「違うよ。お金はいい。君はまだ高校生の子供だ。病院のお金ぐらい別にいいんだ。だがな。親に連絡をしないのは、違う。だから勝手だけど親御さんに連絡を取ったよ。」


嘘。親に?


そんな…


「透さん…」


「星ちゃん。君は、子供だ。」


「違うんです。私が大人にならないといけないんですどうしても、」


「それは、どういうことかな?」


言えない。私のかぞく問題は、言えない。


そんな時電話がかかってきた。


姉だ。こんな時に、


「すみません。電話にでても?」


そんな時神楽は、何かにきずいているのか手を握って「ここででろ」そう言って引き止めた。


美穂が少し話したのかな?



「無理だよ。みんな前で出れない電話。」


「姉からだろ?電話の画面見えたし」


男の力で握ってくるの卑怯だよ。


「わかった。もしもし?」


『星?今日そっちに行っていい?あとさお金もうちょっとだけ貸してくれない?』



「今日は、無理。せめて明後日にして。」


『えぇー少しだよ!なんでよ!私も仕事で疲れてるの。ご飯だってろくにたべられてないのに!』


何それ。私は、銀行?


誰のせいでご飯食べられないと思ってんの?
食べてないのこっちだし。


「もう無理だよ。こっちだって生活かかってんの!ご飯だったら、私も食べられてないよ!」


『はぁ??あんたは、親に甘えられるじゃんよ!ダイエットってことでご飯だべなくてもいいんじゃんよ!中学の頃そうしてたじゃん』


「何それ。」


< 230 / 349 >

この作品をシェア

pagetop