星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
そうしてみんなに向き直る。



「ごめんなさい。迷惑をかけて」


「星。家族のこと聞いてもいいか?」


神楽にも誰にも話してなかったね。


「昔からルカは、いや姉は、わがままでお姫様みたいにわがままだったの。大人になるにつれ悪化していって死ねとも言われた。」




そう。中学の頃。


保育園の時から理不尽で傲慢でわがまま。


顔を見ただけで怒られた。


家にいるとなんでいるのって。



一人暮らししてからも失敗が続いた。


世間を知らずに常識も知らないから失礼ばっかり言って。



ふざけてる。


お母さんの指示に従っただけなのに親に死ねと言われたら死ぬんだって言われて。



学校では、いじめ。家に帰ってもいじめ。


居場所なんてなかった。


でも母は、支えてくれた。だけど姉には、家族揃って何も言えなかった。



もう諦めていた。言っても何も出来ないし。


人の意見を聞き入れない。


そんな時悠だけが兄だけが私の笑顔を作ってくれた し話し相手だった。


お父さんは、勉強勉強の一点張り。


弱音を吐いたらお前は、弱いって言った。


辛くて何日も泣いた。


今でもずっと言ってくる。

「いつも言われてた大人になれってお前は、大人だって。だから高校で家族の元を離れて自分で努力して生きていくのは、幸せだった。」



「そうだったのか。」


神楽の一言が消えていく。



「家族ってなんなんだろうって思ってた。口で伝えれば、そんなことでって思うかもしれないけど私は苦しかった」



そう言うと美穂は、泣いてってか秋も泣いてる。

そっと神楽が来て
抱きしめてくれた。

いつもそう神楽のぬつもりは、とでも安心する。
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