星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
《星side》


屋上で泣く。



さすがにあそこまでやられたら泣いちゃうよ。



私って強くないんだよ?



強く見せてるだけだもん。


はぁ。もう嫌になってくる。



神楽が好んでしたことじゃない。


無理矢理だってわかってても。心が体がついて行かない。



割り切れないよ。


その時勢いよく開かれる扉。


今から15分は、たっている。



それでもこの場所に来てくれるのは、神楽しかいなんだ。



「星!ごめん。俺が悪い。俺は、いつも。」



神楽…神楽…離れていかないで。
神楽にしがみつく。


「星…ごめんな。辛いよな。ごめん…ごめん。」



神楽。私神楽が好きだよ。だから何があっても離れないでいてくれれば私は、私はそれでいいの。



「神楽離れないで…私は、神楽いないとやだよ。」



「星。俺は、ちゃんと星の隣にいるから。」



その言葉を聞いた時ふと疑問を浮かべる。



「じゃあなんで?!なんで昨日私を遮って真美ちゃんの方に行ったの?いつもなら嫌がってなのに!」



1番応えた。神楽自ら真実ちゃんの方に行くなんて。



「それは…お前の愚痴言われるの嫌だし、嫌がらせもやめるようにするためで」


えっ…なら私のため?



「じゃああの時私のところを離れたのは、私の愚痴言わせないため?」



「それ以外あんの?」



神楽の気持ちが少し傾いたのかと…


はぁ。もう最悪な勘違いした。


「星。目閉じろ」


言われるままに目を閉じて


そっと口を重ねる。


「消毒。」


そう言ってまた短くキスをした。
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