星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
知ってる。この匂い暖かさ。包み込まれる感じ。安心する。神楽だ。


震えが止まっていく。


「もう1発殴る前に失せろ。」


ものすごく怒ってるのに私を抱きしめる手は、すごく優しい。

どうして神楽だと安心できるんだろう。



「おい大丈夫か?もうあいつらいないぞ。」

「ごめん。ありがとう。もうちょっとこのままでいさせて。ごめん。すぐおさまるから。」




「別にいいけど少しな?俺がもたねぇから。
それともなんかしてほしい?」

な!なんてことを言うんだ。怖かっただけなのに。

「何言ってんの!何もしなくていい。」

「ブ!ふふわかってるよ。大丈夫だからな」

私も笑っちゃったんだけど。もしかして笑わせてくれた?


ほんとに優しな。

そういえばさっき俺の女って言った。助けるためなのは、わかってるけど

恥ずかしいよ…こういうの言えちゃうんだもんなーなるべく早く忘れよう。



それからしばらくして神楽が意外な言葉を発した。


「今日。似合ってるな。服。」

< 28 / 349 >

この作品をシェア

pagetop