星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
あぁー痛い。


やばいもう立ちたくないぐらい痛い。


「星!!!」


「あ、神楽勝ったよー。神楽は、夜ご飯何食べたい?神楽のとこどこまで勝ち上がったの?」


あの試合しか見れてなかったし。


「今は、後。保健室行くぞ」


「えっ!ちょっと!また!!下ろしてよ!」


「暴れんな!!!お前怪我してんだぞ!!んな体で夜ご飯の話とかしてんじゃねぇ!捕まってろ。啓、春。荷物まとめといて」


「人使い荒いな。まぁいつもの事か。星、お疲れ様だね。」


「星!!!すごかったな!」


相変わらず啓は、声がでかい。
神楽怒ってるよね。


顔が怒ってる。


そのまま無言で気まずいまま保健室に着いた。

先生は、やっぱり外で他の子の手当をしてるんであろう。


「星。痛いか?」


「神楽、そんな顔しないで痛いけど捻挫ぐらいだし私強いから」



「お前バカなんじゃねぇの?痛いに決まってんだろ!俺がどれだけ心配したか…もう無理すんなよ。まぁでも酷くは、なさそうだな。念の為病院行くか。」



心配かけちゃったって
まじ?病院って


「ごめんね。でも勝ちたかったし。あと病院は、お金かかるからやだ。一人暮らしの私には、無理。だから行かない」


私にとって少しのお金でも大事。

こんな怪我ぐらいでやだよ。



「お金ならいいよ。俺のコネで見てもらえば」


ん?神楽じゃない声。ドアのところには、いつもの4人組。


ってことは、春の声か。


「父さん今日休みなんだ。家くれば見てくれるよ。」


ほほう。お金持ちのお坊ちゃんは、すごいな。


「って言うことで校門で待ってる。」


そう言って行ってしまった。


「星。頼むから無茶しないでくれ。俺の心臓がもたない。」


そう言って肩に頭をのせる。


そのまま抱きしめられた。


「神楽?」


「俺さお前が大事なの。無茶して欲しくないし怪我もして欲しくない。」


「うん。ごめんね心配掛けて。」


神楽って優しいよほんとに。優しいって言葉じゃ言い表せないくらい。


こんな怪我ぐらいですごくつらそうな顔する。

これからは、気おつけないと。

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