星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
朝早く学校に行く。教室には、誰もいない。


いや啓だけがいた。


なんか考えてる。


聞くなら今じゃない?そうだよね?



「啓?あのさ」


「お?美穂。はよ。なんだ?」


「そのー…あの…えっとー好きな子いるんだよね?誰か知りたいなーって」



言った!言ったぞ私。


「ん?あぁうん。秘密。てか今日放課後暇?俺1人でいたら落ち込みすぎてどうにかなりそう。」


なんで私を誘うの?秘密って。なんでよ!


期待させて結局落とすんでしょ。


「啓が今辛いのは、わかるよ。私に笑えって言ってくれた。私は、そんな、啓を支えたいのに。期待させて!好きな子いるって私が啓のこと好きなのにそんなの辛いよ!!神楽のこともみんなのこと大事だから啓だって大事だから中途半端なことしないでよ!」



息が切れる。言っちゃった。好きって。


はぁ。やば


とっさに、逃げる。



「おい!美穂!!」


「追いかけてこないで!」


そういうも男の人だ。足で勝てたら苦労しない。


「おい待てよ!なんだよ言い逃げっててか俺から言いたかったのに」



だから追いかけたら期待するっての。


「期待させないで!好きな子いるのに!離してよ!」



「話を聞けよ!あぁーもううるせぇな」


「んっっ////」


「これでわかったか。俺が好きなのは、お前だよ。」



私の顔に熱が集まり恋の歯車が重なった。


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