星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
「美穂ごめん。私は帰るね…」


美穂とケンカしてしまった。

美穂とは今まで喧嘩は結構して来た。でも
謝って仲直りした。


もうそれができない。私は、旧校舎にいき泣いた。だだひたすらに泣いていた。



そんな時。何か暖かいものを感じた。

わかるのに時間はかからない。
だって知ってるもん。泣いてる時、いつも抱きしめてくれた。



優しい腕と温もり。神楽だってすぐにわかる。

「神楽…なんでいるの?」


そうさっきは、私の汚い部分まで見られてしまった。嫌われて当然なのに。


「お前がなにを抱えてるかは今は聞かない。でもお前が泣いてるのは、やだ。」


あぁやさしなぁ。



その優しさにまた涙がでてきて神楽の胸で泣きじゃくった。



神楽は、いつも私を見つけてくれる。



このぬくもりを私は、手放せないんだ。


ダメだなー。



そうして少し時間がすぎて落ち着いた。やばい神楽の前だと気が抜けてしまう。寝てしまいそう。


寝てないから眠いのかも。でも神楽の一言で目は、覚めた。


「星。1つだけ聞いていいか?」




神楽にしがみついて顔を見せないようにして返事をした。


「なに?」
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