星の雨〜闇夜こそ輝く星〜

(星side)




「星!どこにいるんだ。星!」


声が聞こえる?神楽?
なわけないか。



なんか頭が重い。体もだるいし。

血が出てる。私死んだ?



それならちょうどいいのかも。
学校行かないですむし。



「星!どこだ!いるなら返事しろ!おい!
頼むから返事してくれ。」



まただ。夢かな?
夢でも返事しちゃダメだなー。





「星!どこなんだよ!」




諦めてくれないかな?現実の神楽に会いたくなるから。





なんか寒いな。くしゃみでそう。


へっくしょん!!!!!



結構大きくしてしまった。まぁでもくしゃみで居場所わかったらすごいよね。



眠くなってきた。


ドンドンドンドンドン。


嘘?くしゃみでバレた?なわけない。


「星!ここか?おい!」



ほんとに?待って夢じゃないの?



「開けるぞ!」


待ってダメ。声が出ない…ダメ。開けないでこんな惨めな所見られたくない。



その声は、届くことなく。



ががん!!からララ!




「星!大丈夫か?」




バレてしまった。あぁー最悪。





でも嬉しいと思ってしまう。



見つけてくれた。涙が出てくる。



「大丈夫だ。大丈夫。」


そう言って神楽は、私を強くあったかく抱きしめてくれた。
いつも泣いてる時感じていた温もり





余計涙が出てくる。

こんなにも嬉しいと感じたのは、神楽の温もりだから。


神楽強く抱きしめすぎじゃない??
体が痛い。殴られた跡がいたい…


「神楽?ありがとう。あのごめん。あんまり強く抱きしめると痛いよ?」


涙ぐむ声で言うと思わぬ言葉が帰ってきた。

「は?俺そんなに力入れてないけど腕さすってるぐらいだぞ?」


そうだった。いわゆる私が神楽によかかっている。



やばい墓穴ほった。これじゃああちこち痛めてますって言ってるもんじゃん。


「お前怪我してんのか?」



ほら…

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