星の雨〜闇夜こそ輝く星〜
海に行こうと歩き出すと神楽もついてきた。



「なんでついてくるの?」



何も言わず神楽に手を掴まれそのまま連れ出され人気のない岩場に来た。



「なんでこんなとこ?」


震えが治まらないので神楽にバレる前に手を離したかった。



それなのに離してくれない。引っ張っても。



さっきから素っ気なくてめもあわせてくれなかったのに!



いきなりなんなの!質問にも無視だし



「なんで離してくれないの?」



「お前まだ震えてる。」



そう言って神楽は岩場に座り私を抱きしめくれた。


「大丈夫か?俺いるから泣いてもいいんだぞ」


どうしてこういう時は、優しいんだよ!
怒りたいのに涙が出てきた。



文句言ってやる。
私は、やけくそに文句を言ってやる!



「なんで優しくするの!!さっきは、無視したり、挨拶しても素っ気ないし目も合わせてくれない!嫌われたと思ってへこんでたのにいきなり優しくなるし。神楽に嫌われたらどうしようって悩んでたのに!」


神楽が驚いている。そりゃそうだな。
顔ぐちゃぐちゃになりながらさんざん文句を言ってやった。




まぁあの男達に文句を言うとでも思ったんだろう。


< 76 / 349 >

この作品をシェア

pagetop