君の上目遣い
放課後

いつもは茉優花と一緒に帰るのだが、今日は美化委員がある為先に帰ってもらった

美化委員入りたくなかったのにジャンケンで負けたんだよね…

「早く終わらしちゃおっか、陽葵チャン」

同じく美化委員の下田くん

チャラくて苦手…

美化委員は週に1回校内の清掃をする

クラスごとに場所は決められていて、私たちは移動教室などで使われる多目的教室だ

「俺もジャンケンに負けて美化委員になっちゃったけど、陽葵チャンと一緒なら掃除も楽しいよ~♪」

下田くんは私が返事してないにも関わらず1人でベラベラと話しかけてくる

口じゃなくて手を動かして欲しいんだけど

私は黙々と掃除を進めているといつの間にか背後に下田くんがいた

「え、何?」

「陽葵チャンって、とっかえひっかえ色んな男と遊んでるんでしょ?」

はあ???

「良かったら俺も陽葵チャンと遊びたいな~って」

下田くんは私の腰に腕を回して逃げられないように固定した

「何か勘違いしてない?私は清い交際しかしたことないんだけど」

とりあえず下田くんと距離をとるべく胸板を両手で押しているが全く離れない

「でも杉本先輩から聞いたよ~?すぐに別れたけど陽葵チャンとヤッたって」

は…はあーーーーー???

あんの女々しい男!何見栄張っちゃってんの!?

私を抱くどころか、手すら繋いでこなかったくせにーーーーー!!!!!
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