君の上目遣い
私がビックリしている間に下田くんはどんどん私に近付いてくる

「俺も陽葵チャンのこと狙ってたんだよね。1回だけでいいから俺とヤッてみない?」

ヤるもなにも!私キスすらしたことないんですけど!!!

色んな人と付き合ってみてるけど!大切なものはいつか結婚する人の為にとってあるのーーー!!!

「やっ!やめて!!!誰か!!」

迫ってくる気持ち悪い下田くんの唇を避けながら必死で助けを求める

「放課後この周辺は部活でも使ってないし誰も来ないよ」

嘘でしょ!?

すぐ後ろにあった机に上半身を押し倒され万事休す…!

「やだ!近づかないで!やっ…」

パシャ

「「え?」」

カメラのシャッター音が聞こえた方へ視線を向けるとそこには1年生らしき男の子が立っていた

「先輩、たしかに部活動では使ってないけど今は美化活動中ですよ。すぐ隣の教室で掃除してた僕たちには丸聞こえでしたよ」

そうだ

多目的教室はここを含めてあと3教室ある

よく見ればこの子の他にも数名生徒が集まってきていた

「この写真を先生に見せられたくなかったら、すぐにここから出てってください」

「チッ…ガキが偉そうに」

下田くんは私を突き放して急ぎ足でこの場を去った

そのまま私は恐怖と安心で腰が抜けてしまい床へ座り込んでしまった

「大丈夫ですか?」
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