ダメ。俺のそばにいて。
「星玲奈とお揃いなんて、テンション上がる〜っ!」
「ふふっ、楽しみだね〜。」
まだ一般公開が始まる前。
最終確認と開始準備中の今、正直楽しみが抑えきれない。
「あ、写真撮ろ!ツーショ!」
携帯を構えた茉優に、私もノリノリで応じちゃうあたりやっぱり相当浮かれている。
いつもなら、こんな綺麗な顔と同じ画角に…ってちょっと複雑な気持ちになるから。
「はい、チーズ!」
カシャと小さな音がして画面を見れば、しっかりと笑顔の私たちがおさまっていた。
教室はすっかり普段のらしさを変えて、黄色とピンクを基調とした装飾によってすっかりクレープ屋らしくなっている。
みんなで頑張ってきたものを、こうやって完成形で見ると嬉しいな。
今日は、接客も、厨房も頑張らないと!
朝一から接客、中空きして、終わりの方に厨房のシフトが入っているしね。
「星玲奈、次衣装いけるー?」
「うん、今行く!」
そう意気込んでいると、真音に廊下から呼びかけられて、着替えスペースがある隣の教室へ向かった。