ダメ。俺のそばにいて。
「やっぱり…、私が着るには派手…だよね。」
姿見に向かって、くるくると回ってみる。
いや、わかってた!わかってたけど!
サイズ合わせに一回着たし、もう十分わかってるけど!
私には可愛すぎるってこの衣装!
胸元は白いフリル、ウエスト部分は黒くて、真ん中はリボンによって編み上げられている。
真っ赤なスカートと、同色のケープと一体になった頭巾を被った。
ヒラヒラとしたスカートはいつもよりも短い膝上で、ここまで足出すなんて珍しい。
本当に誰得…?
しかも、真音に「この衣装は絶対領域必要でしょ!ニーハイ!ニーハイ履いてね!」なんてプレッシャーかけられるし。
大人しくニーハイを履いたところで、カーテンの向こうから「できたー?」と声をかけられる。