ダメ。俺のそばにいて。





「ごめん、いきなり。助かった。」



「あ、う、ううんっ。」




眉を下げて困ったように笑う久遠くんを、この至近距離で直視できなくて急いで教卓から出た。




ど、どうしよう…顔が見れない…、ていうか熱い…。




「星玲奈。」



「ん、な、なに?」



「ごめん、嫌だった?」




えっ!?



勢いよく振り返ると、申し訳なさそうに目を伏せる久遠くんの姿。



嫌だった?って…、そんなの…、ず、ずるくない…?




「い、…嫌ではなかったけど…。」




カァァァっと顔が赤く染まるのがわかる。




恥ずかしすぎて俯いたら、フフッと笑われた。



わ、笑われた…。



言っとくけど巻き込まれ事故なんですけど!?




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