ダメ。俺のそばにいて。





その後も次の部屋、次の部屋って、久遠くんはバンバン答えを出して行って、ついにゴール。



普段ちょっとボーッとしてるみたいな久遠くんが、噂には聞いてたけどここまで頭がキレるなんてびっくり。




あまりの速さに、海賊に扮して中にいた先輩が涙目になっていたから逆に面白くなってしまった。





「じゃあ最後は、ここの滑り台から滑って外へ脱出してください!」




さっきの受付の先輩が、案内してくれて手作りの滑り台を登る。




ちょ、ちょっと待って?



手作りだし、滑り台なんて久しぶりすぎてなんだかちょっと怖いんだけど…!




しかもさっき久遠くん滑ったけどちょっと速かったよね!?





「星玲奈?怖いの?」



「…いや、う、ううん!滑る!滑るよ!」



「あははっ、無理しなくていいのに。」




立ちすくんでいたら、出口付近にいる久遠くんに笑われる始末。




久遠くんって、無表情が多いって思ってたけど、最近本当によく笑うよなぁ…。





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