ダメ。俺のそばにいて。
「大丈夫だよ、星玲奈。なんかあったら受け止めてあげるから。」
微笑みながらそういう久遠くんになんだか安心する。
いや、ていうかこの高さでそんなに子供をあやすみたいに言われてもなんか恥ずかしいんですけどね!
ほら、先輩達がバカップルみたいな目線で見てる!ひい!
安心と恥ずかしさで、もはや早く滑りたくなった私は意を決して滑る。
「あははっ、大丈夫だったでしょ?」
「うん…!だ、大丈夫!楽しかった!」
もう恥ずかしい!とりあえずここから去りたい!
早口で喋る私に、またおかしそうに笑う久遠くんの背中を押す。
「ありがとうございました〜」なんて声を後ろからかけられながら外に出た。