ダメ。俺のそばにいて。
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「ねえ、真音。」
「なに?あ、何か追加で頼む?」
放課後。
課題提出のお礼がしたい!と言い張る真音に連れられて、久々にオシャレなカフェにきた。
まあ、お礼という名の放課後の遊びなんだけど。
真音、前からここに来たいって言ってたし。
私の目の前には、可愛いワッフルとフルーツ。
それを食べ始めたばかりなのに、追加だなんて私は一体どれほど食いしん坊に見られてるの。
「いや、違くて。ちょっと気になることがあってね。」
「気になること?なんでも聞いてご覧なさい!あ、勉強以外で。」
「あははっ、…いや、あの、久遠くんのこと…、なんか他に知ってる?」
「えっ…、あのプリンス?」
プリンス!?なにそれ初耳なんですが!?
想定外のあだ名に固まる私に、真音は頬杖をつく。
「そっかー、プリンスかぁ。星玲奈もプリンス狙いか!わからなくもないけどぉ、前途多難だよ?」
「ちょ、ちょっと待って!?私別に久遠くんが好きとかそういうのじゃないから!」
そんな遠い目しないでもらってもいいですか!?