ダメ。俺のそばにいて。
──…
「星玲奈っ、これから買い出し行くから先に帰ってて?」
下校時刻になって、慌ただしく教室を片付け終わったあと、校門に出る。
すると、茉優が私に駆け寄ってきてそう伝えてきた。
もう外も暗くなり始めているのに、買い出しだなんて、やっぱり実行委員は大変そう。
「大丈夫?暗いし、大変なら私も行くよ?」
「ううん、坂口くんも一緒だから大丈夫っ。」
チラッと茉優の後ろにいる坂口くんへ視線を移すと、両手を合わせて私に必死に懇願していた。
あー…、まあ、これが一般的な男子の反応だよね…。
そりゃあ、茉優と2人での買い出しチャンスを私に邪魔されたくないよね…。