ダメ。俺のそばにいて。
「なんかクラスの女子が決めちゃって、よく知らない。なんか俺は忙しいらしい。」
「忙しいらしいって…。」
ものすごく他人事ですね…!
当の本人は全然気にしてないみたいですけど!
まあ、確かに、うちのクラスも難波くんと茉優は大忙しだろうし、久遠くんが忙しくなるのも仕方ないだろうけど…!
「きょ、今日は?準備してなかったの?」
「あー、なんか女子にスリーサイズ計られたり、説明されたりしたけど、めんどくさくなって後半は音楽室に逃げてた。」
う、うん…。久遠くんらしすぎて…。
本番大丈夫かな…?
隣のクラスなのに心配になってきた…。
そんな私をよそに、久遠くんは口角を上げる。
「早く帰ろうかなー、どうしようかなーって避難しながら思って結局こんな時間だけど、たまたま星玲奈に会えたからいいや。」
「な、…なにそれ」
顔に熱が上がる。
いや、え?なんか話の流れおかしくない?
私せっかく心配してたのに…!