さよなら、大好きな人
気分を変えるように少し大きめの明るい声で自分を奮い立たせるように声を一つ上げると、ゆっくりと街へと足を踏み入れた。


街の外から見るのとまた違って中も広く、人も多いために非常ににぎやかだ。


多くの人が互いを支え合うように生きていて、その様子はどこも変わらないんだな、とほっと安堵の笑みを浮かべる。



でも、最初の内は迷うかもしれない。
と言っても長居するつもりはあまりないので、迷わない程度に店の場所とかを覚える必要がある。



辺りを見回しながら歩いていた私の目には色々な景色が入って来た。

それは人々が憩いの場として使う大きな公園であったり、神聖な雰囲気がある教会であったり、貴族などが住んでいるのだろうと一目見て分かる豪邸であったり。



まだまだ物珍しさが抜けない中であちこちに視線を移していた時、ふと目に入ったのはこじんまりとした花屋。

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