学校一の人気者に告白されました
「千衣の行きたいところ、どこでもいいから決めて」



あたしが行きたいとこ?



うーん。



「図書館?」



「おい、デートだぞ」



「ダメかな…」



どこでもって言ったのにね。



「ダメじゃねーけど。もっとベタなところは?テーマパークとか水族館」



「興味ないー…」



「あっそぉ」



って、あたし陽向くんのテンション下げてどうするの?



きっと陽向くんとなら、どこにいても楽しいはず。



「陽向くんのおすすめは?」



「俺のおすすめ?千衣が楽しめなきゃ意味ねーじゃん。いーよ、図書館で」



かなり妥協してくれてるよね!?



「それだと陽向くんがつまんないよね。いいの、どこでもついて行くから。決めて?」



「わかった。決めます」



にっこりと笑ってる陽向くんが眩しい。



そうだよ…陽向くんがあたしの気持ちを考慮してくれたように、陽向くんの気持ちも考えなきゃね。



デートなんだもん。



図書館なんて、あまりに独りよがりだ。



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