学校一の人気者に告白されました
奥の方に入ると、個室のところに人だかりができていた。



最初に入った男の人が、とある生徒に掴みかかっている。



側では女の人が喚いていて…あぁ、とてもじゃないけど止められなさそう。



って、弱音吐いてる場合じゃない。



「あ…あの…」



声が全く出てないのが自分でもわかる。



声をかけようとするけれど、先輩たちの声に掻き消されてしまう。



「テメー、人の女に手ぇ出してんじゃねーよ!!」



「ちっ、違うんです!!これはっ…ただ、バンドの打ち合わせで」



「そうなの!先輩、信じて下さい。あたし、何も疚しいことは…」



怒鳴られているのは同じ中学の男の子。



卒業式にステージに立って歌っていたから、覚えていた。



側では隣のクラスの山下さんが、男の子をかばっている。



美人で有名な子だけど、実は先輩と付き合ってたんだ…。



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