学校一の人気者に告白されました
「ひどいよ、陽向くん…こんなにお願いしてるのに」



「あっれー、陽向が女泣かせてる」



マジかよ…。



一気に周りの注目を浴び、人が集まってくる。



「また告白断ったのか?付き合ってやれよ、一途って柄じゃねーくせに」



「悪いやつだな~、泣かせんなよ」



「陽向っ!その子俺に譲って。他校の子だよな、俺が案内してやるよー」



男のうちひとりが、まりあちゃんの腕を触る。



ビクッと震えると、逃げるように俺の胸へ飛び込んできた。



「陽向くんっ、お願い…あたしをどこか人のいないところへ連れて行って?」



「ぎゃー、大胆。陽向、そこまで言われて行動しないなんて男が廃る!」



「そーじゃねぇだろ。お前らがうるさいからじゃん…チッ」



気づけば舌打ちしていて、まりあちゃんを見るとまだ泣きそうな顔で俺を見ている。



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