学校一の人気者に告白されました
あーあ…。



「わかった、あっち行こう」



どこに行ったって、人がいないところなんてない。



とりあえずこの場を離れろってことだろ?



まりあちゃんを促すと、一緒に歩き始めた。



さっきのやつらはいなくなったけど、なんだか気まずい。



「…怒ってる?」



ずっと黙ってるからかそんなことを聞いてきた。



「別に…」



「怒ってるんだ?あんなこと言ったから」



「あんなことってなんだよ。つか、もう泣いてねーの?なら俺、もう行く…」



振り向きざまに、まりあちゃんにそう告げ立ち去ろうとすると再び腕にしがみついてきた。



おいおーい…またかよ。



「ワガママなの…だから、間中くんにも嫌われちゃった。陽向くんは本当は優しいよね?」



ね?とか言われてもな。



まあ…たしかに、思いっきり振り払えば簡単に逃げれんだけど。



それができないことを、コイツは見抜いてる。



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