学校一の人気者に告白されました
「わかんない…」



「だろ?俺ら、正反対だし…でも、世界一千衣のことが好き」



陽向くんの手が伸びてきて、長い指があたしの髪に触れた。



髪の毛に神経があるかのように、ビクッとしてしまう。



甘い視線に捉えられ、今度はあたしが顔を背けたい気分になる。



たっ…耐えられない。



「こっち見て。無理なら、目ぇ閉じて」



見るのはムリ…。



あたしはそっと目を閉じた。



「キスしたい」



「ええっ」



パチッと目を開けると、残念そうな顔の陽向くんが目の前にいた。



「わかんないだろ?口に出すまで」



「ああっ…まぁ、そうだけど」



びっ…くりした。



気持ちを理解できるか試したってことなのかな。



そうだとしたら、あたしは一生陽向くんの気持ちを理解できないかも…。



だからこそ、言葉にするってことだよね。



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