学校一の人気者に告白されました
「じゃーな、また明日」



陽向くんと友達がちょうど別々の道に別れるところだった。



蘭ちゃんも陽向くんに気をとられ、あたしを追い詰めるのはやめたみたい。



ふーっ…。




「陽向くん。一緒に帰らない?」



へっ?



タキくんには話しかけられない蘭ちゃんなのに、陽向くんとは平気なんだね。



考えてみれば、あたしも…そうかも。



タキくんとは話せても、陽向くんとは少し緊張しちゃうもんね。



好きになるってそういうことなのか。



陽向くんは一度蘭ちゃんを見てからあたしと目を合わせ、フッと顔をほころばせた。



「いーよ」



ドキッ。



誘ったのは蘭ちゃんなのに…あたしに答えるなんて。



陽向くんはあたしの心臓を壊す気なの?



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