学校一の人気者に告白されました
付き合う…?



「陽向くん…何言ってるの?」



「いい?」



「えっ…いいって何が…」



頭の中が真っ白になる。



「付き合うって…ええっ、あたしと?」



「これで、誰かに告白するのやめる気になった?千衣が、蘭ちゃんにさせようとしてたことだろ」



あ…。



それを証明するために言ったのか。



そうだよね…本気なわけない。



あたしが告白しようとしていたのは陽向くんで。



さっきは信じられなくて頭が真っ白だったけど、これが本当なら…嬉しい。



はずなのに、やっぱりそんなことあるわけなくて試されただけ。



「やっ…やめる…」



ここはあたしも賭けにでる?



最初に仕掛けたのは陽向くんだもん…このぐらいいいよね。



「やめんだ?へぇ…」



目が合ったあと陽向くんはすぐに目を逸らしたけど、その顔は少しはにかんでいるようにも見える。



こんな顔…初めて見た。



これは、困らせちゃった…よね?



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