学校一の人気者に告白されました
「千衣」



ドキリと心臓が音をたてる。



昼休み、一人図書室にいるところをある人に見つかってしまった。



あたしのことを、“千衣”って名前で呼ぶのはこの学校ではただひとり。



にっこりと微笑んでいるのは陽向くんだ。



ひとり…だよね。



女の子に囲まれている割合が高い分、今みたくひとりでいる時はかなり貴重。



「探した。また図書室か、お前はほんとに本が好きだなー」



なんとなく、昼休みは図書室に来てしまう。



騒がしい教室から離れ、あたしにとってはここでの時間が静かで癒される一時なの。



「探したって…あたしに何か用だった?」



「まーな。お前、3組の瀧(タキ)に告白されたの?」



え…。



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