魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます

ライサVS特別系 Part 2

「はあっ」

美里の掛け声とともに魔法が発動した

ずばぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!

森中に轟音が鳴り響く

雷がライサのすぐ横に落雷したのだ

傷つけてはいけない。それが、あたし達がとった戦法

傷つけずに、助ける

「動け！」

陸先輩の一声で、ざわざわと周りの木々が動き出す

傍から見れば変な光景。だって、何本もの木が土から根を出して、歩いてるんだよ？まるでアニメみたいに

木は、ライサを取り囲むように丸を描く

閉じ込めた。出口はどこにもない

「炎よ、全てを焼き払え」

ライサの声が聞こえた瞬間

ぼっと、木に発火した

その炎は瞬く間に隣の木々へ燃え移り、燃やしていく

火が収まった頃、木は跡形もなく焼失していた

ま、そうなるわな

それが一番の最善策･･････加えて、下手したら炎がこっちに向かってくることもできる

自分の方には来ないようにコントロールするはずだし

「水よ、我が思うままに形をなせ。雷(らい)を纏い、その姿を現しよ」

手を、さっとあたし達の方に向けるライサ

ライサが唱えた呪文。これは───

「────複合魔法?!」

二つの魔法を同時に使うという、難易度の高い魔法

さっきもやってたけど･･････やっぱりライサは凄いな

って、感心してる場合じゃなーい！

紅梨先輩が即座に結界をはる

ワンテンポ遅れて、あたしも「我が望むものを守れ」と、中級魔法で対抗する

上級がよかったけど･･････詠唱する時間が無かった･･････不覚