魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
あっけからんと言うと、ぽかんとした顔になる美里

「封印結界って・・・・・・なんでそんなことしたのよ?!」

聖理奈から焦ったような声が聞こえる

もしかしたら、聖理奈は知っているのかもしれない

封印結界が、自分たちでは破ることの出来ないものであると

「んな結界・・・・・・こうすりゃいいじゃん」

美里・・・・・・その言動察するに落雷させる気かな?

でも・・・・・・そんなこと、できないと思うよ?

だって、封印結界は飽くまでも封印が目的

なのに、魔法を使われちゃ・・・・・・ダメじゃん

だから、封印結界の中では魔法を使うことが出来ない

「ダメよ、美里。魔力の無駄遣いだわ」

聖理奈が今にも魔法を使いそうな美里を止めた

「封印結界の中にいる人は、そこでは魔法は使えないのよ・・・・・・使える人は、結界をはった人よりも強い場合だけ」

「じゃあ、あたし達は」

「ここで黙って傍観することしかできねぇのかよ・・・・・・っ!」

今までずっと黙っていた、悠が声を荒らげた

冷静な悠が怒るところは、美里との口喧嘩で聞いてはいたけど

今は、それの10倍くらい、怒っている

歯がゆいんだ

自分が、この結界の中で何も出来ないことが

多分、そうなんだろうな・・・・・・

あたしもそうだった

やろうとしてるのに、魔法がうまく使えない

それと似た気持ちだよね・・・・・・

「ライサの要求だから、呑まなきゃね・・・・・・?」

悠に言い聞かせるように言うけど、悠は相変わらず悔しそうな顔で

ごめんね・・・・・・

「お待たせしたね、ライサ」

「待ってないわ・・・・・・さあ、始めましょう」

始めよう

あたしとライサの対決を
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