魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
「だから・・・・・・あたしは人間界に行けと言われたの。人間界で学習して来いって・・・・・・でも、今は違うと思う」

こんなあたしが言うのもなんだけれど

こんなあたしでいいのなら

「二人・・・・・・ううん、三人の枷を、壊して欲しかったのかな・・・・・・なんて」

なんて、思ったりする

「・・・・・・戦うんでしょ?さあ、やろうよ」

雑談で時間を潰してしまった・・・・・・あーあ

でも、あたしの言葉を聞いても、優奈は動かなかった

なんで?さっきまで、すごい戦いたがってたのに

「あなたは・・・・・・本当に強いのね」

「なにが?」

「誰にも・・・・・・構ってもらえなかったのでしょう?私たちは違うわ。周りには人がいた・・・・・・」

それが例え、表面上の友達だとしても

それが例え、ライバルだとしても

「一人で何もかもやってきたのね・・・・・・強いわ」

「あたしは強くなんかない。おちこぼれの恥娘だよ」

「あなたのことをそう称する人がいるのなら・・・・・・そのひとの目は節穴ね」

くすっと、俯いた顔を上げ笑顔になる優奈

「私は、ずっと人間が信じれなかったの・・・・・・裏切られたと思ってたわ。それが人間なのだと思っていた。信じれる人間は和だけだと。でも、違うのね」

ちらっと、下を見た

そこには、頑張って封印結界をとこうとしているみんながいる

「彼らのように・・・・・・あなたに真剣になってくれる人がいる。人間は薄情ではないのね・・・・・・」

遠い目をしながら、空を見上げる優奈
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