魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます

知りすぎた人

「無事で何よりだよー」

安心したように言うのは、今あたし達の前にいる水野先生

場所は教員室

全先生を前に、あたしたちは祝福の声を頂いた

ライサの鎮圧と和さんの救出

この二つが大きく評価された

さすが、特別系だってね

「和ちゃんも魔力が一時枯渇状態にあったけど彩音ちゃんの魔法で回復済み。しばらく安静にしとけば大丈夫・・・・・・上々の結果だね」

『ありがとうございます』

一同でぺこりと頭を下げる

「それと・・・・・・お客様が来てらっしゃるから、今から応接室に行こうか」

にこっと笑い、水野先生が応接室へと誘導する

一旦教員室を出て、お隣にある校長室───もとい応接室に入る

ドアノブを下げて、黒塗りのドアを開いた

「失礼し・・・・・・っ?!」

失礼します、という言葉が途切れた

ドアを開けた瞬間、目にした人物

「おじい様・・・・・・」

神崎家の当主、あたしのおじい様がソファに座っていた

その向かいには、学園長が優雅にお茶を啜っていた

「彩音、そして特別系の皆さん、今回はご苦労さまじゃった」

ねぎらいの言葉をかけて、髭を撫でるおじい様

一同、沈黙

「みんなも座って」

水野先生に促され、あたしたちは何が何だか分からないまま、手前にあるだれも座っていないソファにすわる

「こほん。ここに集まって貰ったのは他でもありません。神崎家のご令嬢、彩音さんを含める特別系の皆さんにお伝えしたいことがあるからです」

学園長の口から飛び出した、台詞

これにより、あたしは絶望のふちに立たされた
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