魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
今後?

今後とは一体?

「これから彩音さんには、魔法界の元いた学園、王立セルリア学園に転校することが決まっています」

「え・・・・・・」

誰よりも驚いたのはあたしだ

そんなの、聞いてない

ずっとここで暮らせるものと思ってた・・・・・・

「おじい様・・・・・・なんで」

「彩音、これはもう決まり事じゃ。これ以上、彼らに関わってはならん」

神崎家当主としての威厳を見せる、圧倒的な存在感

その力に、あたしは一瞬ひるむ

「これ以上彼らに関わってしまっては・・・・・・その身が危ないんじゃ」

「その身が・・・・・・って、どういうこと?」

「力を覚醒させた彩音を神崎家の者として認め、襲ってくる輩は大勢いる。そのために手段を選ばない連中も多いんじゃ。そのために、身近な人を人質にとることも少なくないんじゃよ」

「え・・・・・・じゃあ」

あたしは、ゆっくりとみんなを見渡す

あっけに取られていた

「今、魔法界ではその事は伝わっとらん。人間界に行ったことは伝わっておるが、彼らの名前はな。今すぐここをでるんじゃ」

「待ってください、神崎様」

「なんじゃ?」

「知りすぎたというのは・・・・・・どういうことですか?」

紅梨先輩が問う

「それはじゃな・・・・・・ライサのことについてじゃ」

「ライサのこと・・・・・・?」

「うむ。ライサ・・・・・・本名神崎優奈、我が神崎家のご先祖さまじゃ」

「ライサが・・・・・・?」

「そのことを知ってはならん。それが、優美様からの─────」

そこで一旦口を噤むおじい様

「そして、情報がどこからか漏れてしまわぬよう、人間界で彩音に関わった者には記憶を消去する。勝手なのは重々承知じゃ・・・・・・受け入れてくれるか?」

特別系の面々を見ながら、おじい様は言った
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