魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
「そして、ここが森の中心部だ」

「それで、その湧いてくる悪魔っていうのは、どこに?」

「あー、その悪魔どもは一斉に決まった時間に出てくるんだ」

「いつですか?」

「ん?今だよ」

「へっ?」

今・・・・・・?陸せんぱーい?

今、なんとおっしゃいました?

「今からでてくるんだ」

ゆ、結斗先輩・・・・・・

んな殺生な!

「大丈夫だよ、彩音ちゃん!僕が操ってあげるから!」

和也先輩・・・・・・有難いんですが

おいおい・・・・・・初心者なんだけど(一応)

「紅梨先輩、占いでは最多数」

「それ、本当?」

「外れるはずがねぇ・・・・・・ボソッ」

「あーはいはい。今まで外れたことがないものね」

ん?んん?

最多数・・・・・・だと?

困る!

「ま、大丈夫だろ。彩音と紗奈先輩は前線で戦うわけじゃねえからな」

「そ、それほんと?」

「ああ」

美里・・・・・・嬉しい情報をありがとー

助かったぁ・・・・・・

で、でもでもっ、いざとなったら魔法使うんだよ。うん・・・・・・

使う機会、無いといいな

「three,two,one・・・・・・」

やけに綺麗な発音で悠が呟く

「来たわね・・・・・・」

紅梨先輩が身構えた

それに続いて美里が全員の前に出る

あたし以外の全員が見つめる先には、白い煙があがっていた

ほんの、僅かな

でも、明るいので分かる

「カグラン・・・・・・?!」

「へっ?かぐらん?」

今、カグランと聞こえましたが・・・・・・

あ、カグランっていうのは中級悪魔ね

そこそこ強いけど、あたしの敵じゃない

・・・・・・コントロールできたらの話だけど
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