魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
意外とSだったりして、先生

「うぅ・・・・・・分かりましたー」

渋々弥生ちゃんは前に出た

出たくないのか、ずるずると足を引きずっている

どんだけ魔法、見せたくないんだろ・・・・・・

「弥生ちゃんの属性は、時間だったっけ?」

「そーですよ!」

「ふーむ・・・・・・なら、先生が落とすチョークの時間を止めてみてね!」

黒板からチョークを取り、みんなに見えるように上にあげる

「お安い御用!」

弥生ちゃんは、満面の笑みで手を突き出す。準備万端!

それを見た先生が、チョークを床にふっと落とした

その直後────

ピタッ

チョークが空中で停止した

粉一つ落とさず、静かに空中に浮いている

浮遊とはちょっと違う時属性の停止は、人なら直立不動状態になる

すごいでしょ?ちっとも動かないの

「おっけー。いいよ!」

先生の声を合図に、弥生ちゃんの突き出ていた手から力が抜けた

その瞬間、今まで空中で停止していた白いチョークは、地球の重力に逆らうこと無く落ちていき・・・・・・

パキン

小さな音を立てて、砕けた
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