魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます
勝ち誇ったように笑う美里

無性に腹立つ・・・・・・!

その様子を見ながら、聖理奈はクスッと笑った

「さあ、教室に行きましょう」

「ああ、そうだな」

「え、待ってよぉ!」

キャリーバッグをコロコロ転がしながら、あたしたちは教室に向かった



「・・・・・・そういえば、気になったんだけどさ」

あたしは、今突然疑問に思ったことを聖理奈にぶつけることにした

「ええ、なにかしら?」

「聖理奈ってさ、飛び級なんだよね?」

「ええ。少し実技では美里に劣るけれど・・・・・・学力の面では一応ね」

「でもさ、学校では普通にみんなと一緒に勉強してるよね?」

「そうね」

なんとなく、あたしが言いたいことがわかったらしい

「・・・・・・どうやって、飛び級のところの勉強、するの?」

あたしが出た初授業の時

六年生レベルの問題をあたし達の学年は解いていた

でも、美里の情報通りなら聖理奈は、高校の問題を解けるはず

なのに、なぜ一緒になって勉強しているんだろう?

「ああ、あたしはね・・・・・・確かに飛び級よ。高校一年のね。でも、まだ実技のレベルが飛び級に足りなくて、今のところ学力だけ飛び級なの」

「学力だけ・・・・・・?そんなこと、できるの?」

「ああ、できるぞ」

聖理奈が答えるよりも前に、美里が言った

「半ば飛び級ってわけだ。完全に飛び級なら・・・・・・今頃、聖理奈はあたし達の横にいないだろうな」

「そう、なんだ・・・・・・」

今回はテレポーターを使わずに歩いていく

寮の玄関を出ると、何人もの人影が見える

教室に向かっている、クラスメイトたちだ

校舎と少し離れた所にある寮は、敷地が一緒だ

なので、少し歩くと生徒玄関なわけでして

ちなみに・・・・・・生徒玄関について、教室で結菜と話すまで、あたしたち3人は無言だった・・・・・・

気まずいっ!
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