魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます

「はいはい。由香里ちゃん、そろそろ行こー」

そう言って由香里さんと弥生ちゃんの間に割って入ったのは、なんと水野先生

あれ？なんで由香里さんの名前知ってるんだろう？

「あら、夏美先生！お久しぶりです！」

少し慌てた様子で、由香里さんが小さく頭を下げた

ん？夏美先生？

と、いうことは･･････

「由香里ちゃんは相変わらずだねー。先生が担任だった時よりも落ち着いてきたけどねー」

「あら、あたしはそんなに落ち着いていませんでした？」

「うん。結構ガラス壊してくれたよねー。お陰で先生が学園長からドヤされたんだよ？」

「気のせいじゃありません？１枚たりとも割っていませんよ？」

「いやいやー、結構割ったよ？」

･･････割ったんだ？

でも、水野先生が担任だった時があるんだね、由香里さん

「水野先生、昔話はそこまでにして、生徒達を案内しましょう」

「はっ。そうでした！」

瀬田先生に言われて、ハッとする水野先生

「えー、もっと話したかったのにー」

ぷくーっと頬を膨らませる弥生ちゃんに、瀬田先生は静かに目だけで圧力をかけた

あたしたちにも分かるよ、この圧力･･････！

瀬田先生、恐ろしや･･････

「では行きましょうか」

ずっと生徒達の後ろで様子をニコニコと見守っていた後藤先生が提案する

因みに

ロッテ先生はロビーを見ながら「beautiful！」と終始、叫んでいた