【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
剣崎くんと放課後デート?
一緒にお弁当を食べた日から一週間。
あれから2回ほど一緒に食べる日があった。
それも、お互い無言の事が多くて。
あんまりお話しした記憶がない。


もちろん、別れ話も切り出せていなくて。
その度にみっ子ちゃんに意気地なしと言われていた。


言わなくちゃいけないって分かってるんだけど。
ずるずる現状維持で。
勇気が出なくて言えない。


そして放課後。
また、教室のドアが勢い良く開けられた。


「……小梛羊はいますか。」


デジャヴ。
剣崎くんだ。


クラスに居るまだ帰っていない人たちの動きが止まる。
剣崎くんに視線を集めた後。
また、私の方に視線が集まった。


何度見られても慣れない……。
剣崎くんはこっちを見て睨んでるし。
クラスの人たちは心配そうにこっちを見てるし。
みっ子ちゃんは今日こそ言えよって視線を送ってくるし。
……本当、慣れない。


おどおど、下を向きながら剣崎くんの正面へ立つ。


「今日、一緒に帰れるか?」



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