【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
「剣崎のせいで、羊まで悪く言われるとか嫌なんだからね。」
「剣崎くんは悪い人じゃないよ。」
「……もしかして羊、剣崎に脅されてない?」
「そ、そんなこと剣崎くんはしないよ!」
「どうだか。」
「剣崎くんすごく優しいんだよ。」
この前卵焼きの作り方教えてほしいって言ったら。
二つ返事でおっけいしてくれたんだもん。
剣崎くんは、脅したりしないもん。
「……羊さ。」
「なに?」
「違ったらごめんなんだけど。もしかして本当に剣崎の事好きになった?」
「えっ。」
私が、剣崎くんのことを好き?
「……マジか。」
……顔、熱い。
目は口ほどにものを言う。
私、今全身で好きだって言ってる……。
全然気付かなかったけど、そうなんだ。
私、剣崎くんの事好きなんだ。