【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
ふたりの身長差が浮き彫りになっていた。
私ちっちゃい、剣崎くん大きい。
全然、違うなあ。
身長も、体格も。
声も、力の強さも。
足の大きさも、歩幅も。
全然違うのに、隣を並んで歩いてる。
同じ速度で、同じ方向に。
たったそれだけなのに、たまらなく嬉しい。
剣崎くんとなら、些細な事も嬉しい。
「小梛さ。」
「は、はい。」
「来週の花火大会、誰かと約束してるか?」
「し、してないです。」
「なら、俺と一緒に行かないか?」
誘おうとしていたの。
同じ事、言おうと思ってたの。
どきどき、心拍数が上がる。
心臓、止まっちゃいそう……。
「行きたいです。」
そう言えば、無邪気に笑う剣崎くんがいて。
どこがヤンキーなんだろう。
全然違うよ、普通の男の子だよ。
笑顔が素敵な、優しい人。
花火大会まで指折り数えた。
お正月を待ち遠しく思う子供のように。
早く早く。
はやる気持ちを抑えながら、私はその日を待ち焦がれた。
私ちっちゃい、剣崎くん大きい。
全然、違うなあ。
身長も、体格も。
声も、力の強さも。
足の大きさも、歩幅も。
全然違うのに、隣を並んで歩いてる。
同じ速度で、同じ方向に。
たったそれだけなのに、たまらなく嬉しい。
剣崎くんとなら、些細な事も嬉しい。
「小梛さ。」
「は、はい。」
「来週の花火大会、誰かと約束してるか?」
「し、してないです。」
「なら、俺と一緒に行かないか?」
誘おうとしていたの。
同じ事、言おうと思ってたの。
どきどき、心拍数が上がる。
心臓、止まっちゃいそう……。
「行きたいです。」
そう言えば、無邪気に笑う剣崎くんがいて。
どこがヤンキーなんだろう。
全然違うよ、普通の男の子だよ。
笑顔が素敵な、優しい人。
花火大会まで指折り数えた。
お正月を待ち遠しく思う子供のように。
早く早く。
はやる気持ちを抑えながら、私はその日を待ち焦がれた。