【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
なんで私に告白するの……。
もうやだ。


「おい、大丈夫か?」


体調が悪そうに見えたのか。
剣崎くんは私の肩をそっとつかんだ。


その行為すら怖くて私は身体に力を入れた。
やばいやばいやばい。
本能的に危険信号を出していた。
そして咄嗟に。


「は、はい!」


そう、返事をしていた。


「……マジで?」


「は、はい。」


なにがなんだかよく分からなくて。
気付けば頷いていた。


そして私は。
高校1年の夏の初め。
大きな間違いを起こした。


拝啓、お父さんお母さん。
羊は彼氏ができました。


どんな人って?
それは。
とてもとても怖いヤンキーさんです。


私、明日から学校来られるかな……。
まだ死にたくないです。
もう、私の意気地なし。



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