【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
「そっか。……このいちごタルト美味しいね。」
「美味しいなら良かった。」
あの日、青ざめた顔をしていた彼女は。
今、隣で俺の作ったケーキを美味しそうに頬張っている。
まだ、あの白いハンカチは返せていない。
もしあの日助けたのが俺だと言ったら。
彼女はどう反応するのだろうか?
ふわふわで、儚くて、守りたくなる。
ちいさな、白くて可愛い俺の彼女。
彼女に真実を話すのは。
これから7年後のこと。