【完】ヤンキー少年とコヒツジ少女
小梛羊15歳。
剣崎狼くんという彼氏ができました。
恋愛感情は一切なし。
きっと私はこれから、死ぬまでこき使わされて生きていくことになるんでしょう。
「どうしたらいいかなあ、みっ子ちゃん。」
『とりあえずよく分かんないけど、ドンマイってことは分かる。』
「どうしよう……。」
『謎だよね、とにかく早く別れてもらいなよ。』
「それが出来たら苦労しないよ……。」
その日の夜、放課後の出来事を親友のみっ子ちゃんに報告する。
小心者の私の隣をいつもあるいてくれるみっ子ちゃん。
頼りになる姉御肌で、いつも相談に乗ってくれる。
みっ子ちゃんいて良かった。
みっ子ちゃんいなかったら今頃私泣き腫らしてたよ。
「殴られても蹴られてもいいから断りなよ。じゃないと後々困るの羊の方なんだから。」
「……うん。」
みっ子ちゃんは2度念押しして電話を切った。
やっぱりちゃんと言わなきゃだよね……。
はあ、気が重い。
剣崎くん。
今日初めて間近で見たけど身長大きかったなあ。
ものさし分くらい差がありそう。
私143センチだしちっこいし。