かけがえのない人
「美波、ありがとう。実はね、美波と喧嘩しちゃったあとに航にも会うのやめようって話したんだ。でも、わたしと一緒にいると落ち着くっていってくれた。わたしと話したくて、自分の意思で図書室にきてるっていってくれたの。それきいてね、すごく嬉しかった。だから、これからも会うのは続けるつもり」
「なーんだ!わたしと喧嘩している間にそっちはどんどん距離が近くなったってことね」
すこし拗ねたようにそういう美波に笑ってしまった。
それにつられて美波も笑った。