かけがえのない人
「航、おはよう」
「おう、おはよう。とうとう明日から夏休みだな」
「ね、はやいね」
「ほんとな。夏休みは会えないけど、2学期からまたここで会おうな」
「うん」
航からそういってもらえただけで嬉しかった。
もしかしたら夏休み長いし、そのままこの関係も終わっちゃうんじゃないかって思ってたから。
航に会えなくたって、これからもこの関係が続くなら、贅沢はいっていられない。
ずっと、ずっとこのままでいい。
付き合うとか、そんなのいい。
ただ、高校卒業までこの関係でいたい。そう思った。