かけがえのない人
「え?瀬那?」
思わず話しかけていた。
「え、もしかして愛結??ちょー久々じゃん!」
そう、あのいじめ以来転校してしまった瀬那だった。
髪色は金髪で化粧もばっちりで、胸元がざっくりあいている服に、パンツが見えそうなくらい短いスカートに、ピンヒールという恰好で、わたしの知っている瀬那とはだいぶかけ離れていたけれど、でもそれでも顔はやっぱり変わらなくて、声も変わっていなかった。
「瀬那、転校したんじゃ、、」
「あー中学のときはね。あんなことあったじゃん?でも高校で戻ってきたんだよね。やっぱ地元のほうが落ち着くし」
「そうだったんだね」
連絡くらいくれればよかったのにと思う。